すでに地中に押し込まれた杭/矢板を数本つかみ、その引抜抵抗力を反力として次の杭を油圧による静荷重で地中に押し込む「圧入原理」を世界で初めて実用化したのが、1975年に当社が発明した油圧式杭圧入引抜機「サイレントパイラーⓇ」です。
一般に、建設機械は機械自体の重量で機体を安定させるため大型化してしまいます。機械重量で機体を安定させる仕組みでは、仮に100t の力をかけると、100t 以上の機械重量がなければ機体は浮いてしまいます。当然、機械は巨大化し、実用性は薄れます。
一方、サイレントパイラーは既に打ち込まれた杭を数本つかみ、その引抜抵抗力で機体を安定させ、油圧による静荷重で杭を押し込んでいきます。「引き抜く力」を「押し込む力」に転用しているため、サイレントパイラーは軽量な機体重量でも100t 以上の力を発揮できるのです。静荷重で杭を押し込むため、無振動・無騒音で施工することができます。
無振動・無騒音かつ、軽量・コンパクトな機体は様々な制約条件下での施工を可能にしました。
道路、鉄道、空港、エネルギー施設、上下水道・用排水、河川、港湾、海岸、海洋、砂防、建築などの様々な分野で用いられています。