当社圧入技術研究開発センターの石原行博センター長が令和8年度の「前田工学賞」(土木分野)を受賞いたしました。同賞は、公益財団法人前田記念工学振興財団(東京都)が創設し、土木及び建築に関する学術研究において著しい成果をあげた研究者を顕彰するためのものです。5月29日には、理事や来賓を招いた授賞式が開催されました。


受賞者 圧入技術研究開発センター センター長 石原行博
受賞テーマ 「Use of press-in piling data for estimating subsurface information and pile performance(圧入施工データを利用した地盤情報と杭性能の推定)」
内容 本研究は、杭・矢板の施工時に得られる圧入施工データに着目し、それらを活用して地盤情報および杭・矢板の性能を推定する手法を検討したものです。建設プロジェクトでは、事前調査で得られる地盤情報が限られるため、施工段階で実際の地盤条件との差異が顕在化する課題があります。本研究では、圧入工法の施工データを活用することに着目してこの課題の解決を図りました。具体的には、圧入力や貫入深度などの施工データと経験則・物理法則を組み合わせ、付加的な計測器を伴わずに地盤条件と鉛直支持力を推定する手法を提案し、その妥当性を確認しました。また、実験データの蓄積と分析により、杭・矢板と地盤との相互作用に関する新たな知見も得られました。現在、一部の技術は施工現場で活用されており、想定外の条件に直面した際の客観的な判断材料として活用されています。今後は適用範囲の拡大と信頼性向上に努め、災害対応や新たな建設分野への展開を目指してまいります。
■ 前田工学賞
工学分野の若手研究者の育成と基礎研究の振興を目的に1994年度に創設された権威ある工学系アワードです。博士の学位取得の際に提出される学位論文が審査対象とされ、学問的価値・社会的意義・有用性の観点から優れた論文が選定されます。1994年度から募集が開始され、令和8年度は39名の応募があり、土木、建築、ICの各分野でそれぞれ1名が選ばれました。また、応募の中から独創性・新規性に富む論文に授与される山田一宇賞も5名が選ばれました。(https://www.maedakksz.or.jp/prize/)
■ 前田記念工学振興財団
前田記念工学振興財団は、学術の振興に寄与することを目的として、前田建設工業株式会社の創業者・前田又兵衛氏が1993 年に設立。工学(土木系、建築系)に関する学術研究や国際会議等に対する助成、著しい成果を挙げた研究者に対する顕彰等が行われています。(https://www.maedakksz.or.jp/)