株式会社技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長 CEO:大平厚)が製造販売する杭圧入引抜機「サイレントパイラー™」による「インプラント工法™」が、タイの主要河川「パサック川」の護岸整備事業に継続して採用されました。船舶の安定航行の確保および輸送効率の向上を図るべく、当該事業では約52㎞が整備区間とされています。その中で本工事は、現地のユーザーであるThai Fullmore Co., Ltd.(タイフルモア社)がフェーズ2の一工区で実施した圧入工事※1の成功に続き、同フェーズの追加工区として施工するものです。
今回の現場は教育機関の敷地内に位置しますが、施工中に振動や騒音を伴わない「サイレントパイラー™」により、学習環境への影響を最小限に抑えながら護岸整備を進めています。さらに、既製杭を地中に押し込み、地球と一体化した粘り強い構造物を構築する「インプラント工法™」により、護岸は水害に対して高い耐久性を発揮します。本工事は、主目的である船舶航行の円滑化だけでなく、流域に暮らす人びとの命や財産、文化の保全にもつながることが期待されます。
6月には、タイ王立工学会が本工事の現場見学会および技術セミナーを実施し、75名もの技術者が参加しました。制約条件を克服する当社技術が実地で確認され、高い評価を得ました。タイの建設市場は、2025年時点で約1.4兆バーツ(約6.7兆円)規模※2とされ、建設需要はインフラ投資の拡大を受け堅調に推移しています。こうした中、当社技術は当該事業での成果を背景に、同様の課題を抱えるインフラ整備への展開が期待されています。
※1 過去のニュースリリースもご覧ください。( https://www.giken.com/ja/news/release/gkn22nw019ja/ )
※2 参考:SCB Economic Intelligence Center(SCB EIC)の業界分析レポート ( https://www.scbeic.com/th/detail/product/Construction-and-Building-Materials-301025 )

提供:Thai Fullmore Co., Ltd.
パサック川の護岸整備事業
パサック川は、タイ北部から工業集積地のアユタヤに流れる物流上重要な河川です。しかし、水位が下がる時期には水深不足により貨物船の航行に支障が生じていました。そこで、船舶航行の円滑化
と輸送能力の向上を目的として、水深確保に必要な河床掘削と護岸整備を行う本事業が2015年よりスタートしました。鋼矢板による護岸は、河床の掘削時に川岸が崩れるのを防ぎ、今後大型船舶が航行した際に発生する波による川岸の浸食も防ぐ効果があります。計画では、タイ中央部を流れるチャオプラヤ川との合流地点から上流側へ52 ㎞の区間に護岸を構築します。当該事業は今後も段階的に進められる見込みであり、本工事で得た評価を契機として、他工区への継続採用も期待できます。

フェーズ2の一工区で完成した護岸
工事内容
「サイレントパイラー™ F301-900」により、長さ15mのハット形鋼矢板900 ㎜幅を527 枚圧入します。延長230m にわたって、河床掘削や船舶航行に伴う川岸の崩壊を防止するための護岸を構築します。

提供:Thai Fullmore Co., Ltd.

断面図
Thai Fullmore Co., Ltd.からの提供データをもとに株式会社技研製作所作成
【振動式杭打ち機による工法における課題】
他工区で採用されている振動式杭打ち機を使用する工法では、本現場が造船産業技術大学の敷地内であることから、施工中の振動や騒音が大きな課題となっていました。加えて、同工法による他の現場では進捗に遅れが生じており、工期内完了に向けて多くの機械を投入する必要がありました。しかし機械台数の増加は、安全管理や機械・人員管理の負荷増大を招く要因になります。
【当社技術なら課題をクリア】
「サイレントパイラー™」による「インプラント工法™」は、無振動・無騒音での施工が可能であり、授業や実習を止めることなく工事を行えます。さらに、施工の準備から管理までシンプルな工程で、円滑な施工進捗のもと、1 台の圧入機で安全かつ効率的に施工できます。また本事業においては、当社グループ企業の技研製作所アジア(Giken Seisakusho Asia Pte., Ltd./本社:シンガポール、社長:村島秀範)が施工業者であるThai Fullmore Co., Ltd. 等と連携し、発注者等へ技術提案を行いました。今後は技研製作所アジアのタイ駐在員事務所による市場調査や戦略策定を一層強化し、引き続きグループ一丸となって市場拡大に取り組んでまいります。
工事概要
| 工事名 | Pasak River Bank Protection and Fender System Construction Project at Ayutthaya ShipBoatbuilding Industrial and Technology College |
|---|---|
| 工事場所 | Ayutthaya, Thailand |
| 発注者 | Marine Department, Ministry of Transport, Thailand |
| 元請業者 | Prayoonchai (1984) Co., Ltd. |
| 施工業者 | Thai Fullmore Co., Ltd. |
| 使用機材 | サイレントパイラー™ F301-900 |
| 杭材型式・寸法 | ハット形鋼矢板527 枚(900 ㎜幅、長さ15m) |
| 圧入工工期 | 2026 年5 月20 日~(施工中) |
■技研グループ概要
「圧入原理」を世界に先駆け実用化した油圧式杭圧入引抜機「サイレントパイラー™」を製造販売し、その優位性を生かしたソリューションを提案・実践しています。無振動・無騒音、省スペース・仮設レス、地震や津波、洪水に耐える粘り強いインフラの急速構築——。圧入技術が提供するオンリーワンの価値は、世界の建設課題の解決や国土防災に貢献しており、採用実績は40以上の国と地域に広がっています。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社技研製作所 広報担当:清岡
高知本社/高知県高知市布師田3948 番地1
TEL:088-846-6783(平日8:00~17:00)
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