株式会社技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長 CEO:大平厚)が製造・販売する油圧式杭圧入引抜機「サイレントパイラー™ F301」で施工可能なハット形鋼矢板900㎜幅(型式:10H、25H型)の硬質地盤への圧入が、令和7年度版国土交通省土木工事積算基準の「油圧圧入引抜工」に掲載されました。
積算基準は主に公共工事において発注者が適正な予定価格を算出するための重要な指針・根拠であり、受注者もこちらを参考に見積書を作成します。これまで硬質地盤への圧入について、U形鋼矢板400㎜~600㎜幅は掲載済みでしたが、ハット形鋼矢板900㎜幅については単独圧入、ウォータージェット併用圧入の記載のみで、硬質地盤に適用できるオーガ併用圧入は掲載されていませんでした。このため採用する際は、(一社)全国圧入協会が発行する標準積算資料の歩掛等を参考に工事単価が設定されていました。
今回の掲載は、当社の技術力と積み重ねてきた施工実績が評価され、公共工事での標準工法として公的に認められたことを示すものです。今後、これまで以上に発注者である国や自治体による採用、ゼネコンや施工業者における工法普及が一層加速することが見込まれます。当社は、これを契機に国内市場でのさらなる事業拡大を図り、持続可能な社会インフラの構築に貢献してまいります。

ハット形鋼矢板(900 ㎜幅)の硬質地盤圧入による河川堤防の補強工事
■国土交通省土木工事積算基準
主に公共事業に必要な公共工事の予定価格を積算するための基準。「油圧圧入引抜工」では、圧入工法を積算するために鋼矢板仕様、地盤ごとに、使用する機種・機材、1日当たりの施工枚数などの標準歩掛※1が明記されています。国は実態調査及び施工合理化調査の結果を踏まえ毎年度この基準の見直しを行っています。このたびの改訂において、ハット形鋼矢板900㎜幅の硬質地盤圧入(最大N値※2:50≺Nmax≦180)が新たに基準対象として認められました。
※1 標準的な所要量を表わすもので全国共通の基準値
※2 地盤の強度を表す指標の一つ。50以上が硬質地盤圧入の範囲

発行:(一財)建設物価調査
■サイレントパイラー™ F301
F301 は「ハット形鋼矢板900」に対応する機種で、地盤条件に合わせ、単独圧入、ウォータージェット併用圧入、オーガ併用圧入と3種類の施工方法を選択できます。また、独自の制御システムにより、施工時の各動作における負荷を適正にコントロール。各パーツの長寿命化を実現しました。「圧入力定荷重制御機能」や「オーガトルク無段階制御機能」も搭載し、従来機に比べて操作性が格段に向上しています。全国的な防災・減災ニーズの高まりを受け、汎用性の高い複合式圧入機として需要の多い機種です。

■技研グループ概要
「圧入原理」を世界に先駆け実用化した杭圧入引抜機「サイレントパイラー™」を製造販売し、その優位性を生かしたソリューションを提案・実践しています。無振動・無騒音、省スペース・仮設レス、地震や津波、洪水に耐える粘り強いインフラの急速構築――。圧入技術が提供するオンリーワンの価値は、世界の建設課題の解決や国土防災に貢献しており、採用実績は40以上の国と地域に広がっています。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社技研製作所 広報担当:林
高知本社/高知県高知市布師田3948番地1
TEL:088-846-6783(平日8:00~17:00)
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GKN25NW017JA