当社最大の「ジャイロパイラー™」岩手へ 最大2.5mの大口径に対応 震災復興の津波対策事業へ貢献

2026.8.6 ニュースリリース

株式会社技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長 CEO:大平厚)の鋼管杭回転切削圧入機「ジャイロパイラー™ GRV2540」が、東日本大震災で被災した閉伊川河口(へいがわ、岩手県宮古市)の堤防工事に採用されました。この「ジャイロパイラー™」は、当社が開発した圧入機の中で最大の施工能力を有し、最大口径2.5mの大口径鋼管杭に対応します。今回のプロジェクトでは、直径2mの鋼管杭による堤防基礎を構築し、将来の災害に備える強固な防災基盤を築き上げました。

本工事は、閉伊川河口に全長約164mを誇る日本最大級の津波対策水門を建設し、両岸の堤防と一体となって宮古市街地を津波から守る大規模プロジェクトです。このうち、堤防の基礎杭構築を、当社グループの株式会社技研施工(本社:高知市、代表取締役社長 CEO:西川昭寛)が担当しました。当初は直径1000㎜の鋼管杭を2列に配置する計画でしたが、大口径杭であれば1本で高い剛性を確保できるうえ、施工期間の短縮にも寄与することから、今回は直径2mの鋼管杭が採用されました。

東日本大震災において、当社の「インプラント工法™」は被災地の東北地方6県(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、福島県、山形県)で累計231件に採用されています。当社グループは、防災企業としての使命をあらためて胸に刻み、復興工事で培った経験と知見を活かしながら、地域の防災力向上と安心・安全な社会の実現に今後も全力で取り組んでまいります。

閉伊川河口の水門計画

東日本大震災では最大11m(宮古市では8.5m)の津波が発生し、閉伊川を逆流して市街地にまで浸水被害が及びました。このため岩手県は、沿岸部の防潮堤強化とあわせて、河口部の全幅160mに水門を設置する計画を策定し、2014年から段階的に工事を進めてきました。水門は4門の開閉式ゲートを備え、各支柱の高さは最大約40m。津波対策用の水門としては日本最大級の規模を誇ります。この水門工事において、当社グループは2017年から2工区にわたり、「スキップロック工法™」(飛び杭施工)などを用いて巨大水門の基礎となる鋼管杭を格子状に設置しています。

今回の工事内容

本工事は、水門の仮締切工事で使用された鋼管矢板の引抜作業と同時進行で実施されましたが、追加の台船を配置するスペースが確保できないという制約がありました。このため、圧入機本体に加え、杭の上を移動可能な30トン仕様の大型「クランプクレーン™」を用いた「GRBシステム™」を採用し、省スペースでの施工を実現しました。また、既存のコンクリート護岸や、水門工事に伴い改良された地盤への施工が必要でしたが、先端ビット付き鋼管杭を回転切削しながら圧入できる「ジャイロパイラー™」を用いることで、障害物を事前に撤去することなく効率的に施工を進め、短期間で鋼管杭27本の設置を完了しました。さらに、護岸の埋め立て時に土砂が河川へ流入するのを防ぎ、完成後は河川堤防となるため、杭間に直径318.5㎜の小口径鋼管杭も設置しています。

断面図
鹿島建設株式会社からの提供データを基に技研製作所が作成

「インプラント工法™」による震災復興

当社は2011年7月に宮城県仙台市へ復興支援室を設置し、復旧工事を中心に「インプラント工法™」の技術提案を継続してきました。震災から15年の間に複数の地震が発生しましたが、「インプラント工法™」を適用した区間では、大きな損傷は確認されていません。この実績は、「インプラント構造™」の高い信頼性と耐久性を示すものです。

地震は予測困難であり、全国どの地域でいつ発生するか分かりません。7月28日に発生した令和8年熊本地震では、高速道路の寸断、橋梁の倒壊、海岸や河川護岸の損傷など社会インフラに大きな被害をもたらしました。当社グループとしても、一日も早い復興を願うとともに、早急な復旧作業、安心・安全な社会基盤の再建を全力で支援していきます。

工事概要

工事名二級河川閉伊川筋藤原地区河川災害復旧(23災662号)水門土木工事
工事場所岩手県宮古市藤原地内
発注者岩手県
元請業者鹿島建設・大坂建設・三陸土建特定共同企業体
施工業者株式会社技研施工
使用機材ジャイロパイラー™ GRV2540、クランプクレーン™ CB5-2
杭材型式・寸法鋼管杭27本(直径2m、長さ40.5〜41.0m)
小口径鋼管杭52本(直径318.5㎜、長さ12.5m)
圧入工工期2025年12月〜2026年6月

■技研グループ概要
「圧入原理」を世界に先駆け実用化した油圧式杭圧入引抜機「サイレントパイラー™」を製造販売し、その優位性を生かしたソリューションを提案・実践しています。無振動・無騒音、省スペース・仮設レス、地震や津波、洪水に耐える粘り強いインフラの急速構築——。圧入技術が提供するオンリーワンの価値は、世界の建設課題の解決や国土防災に貢献しており、採用実績は40以上の国と地域に広がっています。


【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社技研製作所 広報担当:安河内
高知本社/高知県高知市布師田3948 番地1
TEL:088-846-6783(平日8:00~17:00)

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GKN26NW016JA