株式会社技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長 CEO:大平厚)のグループ企業・技研アメリカ(Giken America Corporation/本社:フロリダ州オーランド、社長:詫摩武史)は、鋼管杭回転切削圧入機「ジャイロパイラー™ F401-G1200」のレンタルをアメリカで開始しました。
「ジャイロパイラー™」による「ジャイロプレス工法™」は、硬質地盤や地中障害物がある地盤条件においても、無振動・無騒音、省スペースで剛性の高い鋼管杭連続壁を急速に構築できます。日本ではすでに1000件以上の採用実績があり、海外でも着々と活躍の幅を広げていますが、北米ではこれまで実績がありませんでした。今回レンタルを開始したことにより、北米でも即時の実機提供が可能となり、都市部でのインフラ整備などにおける新たな選択肢として注目されています。
昨年より圧入機ユーザーへの総合支援サービス「GTOSS™ North America」の運用を開始し、今年1月にはニュージャージー州で営業所を開設するなど、北米展開に向けた基盤構築を戦略的に行ってきました。現在、ニューヨーク州やフロリダ州、カリフォルニア州、ルイジアナ州など各地で順調に圧入技術の採用が進んでいます。
アメリカ連邦政府と各州政府は老朽化した道路や橋の改修に向けて、年間数百億ドル規模の予算を継続的に投入しており、現政権による連邦政府の歳出削減の動きはあるものの、既存インフラの改修および機能増強のための公共投資需要は今後も高まる見込みです。こうした市場環境のもと、今後も現地のパートナー企業との連携を深め、持続可能な社会の実現に貢献するソリューションを継続的に展開することで、北米における新たな案件の創出と当社技術のさらなる普及を推進してまいります。

アメリカに配備した「ジャイロパイラー™」で現地のパートナー企業に技術指導を実施
■「ジャイロパイラー™」による「ジャイロプレス工法™」

先端に「リングビット」と呼ばれる切削爪を付けた鋼管杭を回転圧入することで、既存構造物や硬質地盤を貫通し、粘り強いインプラント構造物を構築する工法です。既存構造物を打ち抜けることから残置物の撤去が不要なうえ、掘削機による事前掘削も要らず、工期・工費を縮減できます。また、「ジャイロパイラー™」は軽量・コンパクトな機体が既設杭をしっかりとつかんでいるため原理上転倒の危険性がなく、振動や騒音を抑えながら施工できることから周辺環境に悪影響を及ぼす心配もありません。
現在、特にニューヨーク近郊など都市部でのインフラ整備において、従来工法に代わる画期的な選択肢として、コンサルタント会社をはじめとする建設関係者から関心を寄せられています。
■レンタルを開始し、即時の実機提供が可能に
今回新たに「ジャイロパイラー™ F401-G1200」をレンタル機として配備し、「GTOSS™ North America」会員向けに提供を開始。機材の貸与に留まらず、施工や保守のサポートも行うことで、現場の生産性を向上させます。
技術提案の採否においては、現地での実機の有無が重要な決定要素となります。今回の機材配備により即時提供が可能となったことで、採用判断の障壁が下がり、より多くの案件形成が見込めます。
■現地のパートナー企業と普及促進
2024年6月に運用を開始した「GTOSS™ North America」には、これまでに3社が加入しています。中でもBlue Iron Foundations & Shoring, LLC(ブルーアイアン社)はすでに、アメリカ南東部での土留め工事において「ジャイロプレス工法™」を提案し、受注しています。当社は同工法の円滑な導入と施工品質の確保を目的として、事前にブルーアイアン社のヤードでの技術指導を実施することに加え、日本での現場視察の機会を提供しました。今後も「GTOSS™ North America」会員各社と強固に連携し、信頼できるパートナーとして共に圧入技術の北米への普及促進に努めてまいります。

■技研グループ概要
「圧入原理」を世界に先駆け実用化した杭圧入引抜機「サイレントパイラー™」を製造販売し、その優位性を生かしたソリューションを提案・実践しています。無振動・無騒音、省スペース・仮設レス、地震や津波、洪水に耐える粘り強いインフラの急速構築――。圧入技術が提供するオンリーワンの価値は、世界の建設課題の解決や国土防災に貢献しており、採用実績は40以上の国と地域に広がっています。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社技研製作所 広報担当:林
高知本社/高知県高知市布師田3948番地1
TEL:088-846-6783(平日8:00~17:00)
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