圧入原理の優位性が「見てわかる」- 情報発信基地「RED HILL 1967」整備中

年内に一部オープン。機械、工法、構造物の「実物」展示

2021.11.26 ニュースリリース

株式会社技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長:森部慎之助)は、「工法革命」の加速化に向け、高知県香南市赤岡町に「圧入原理の優位性」の情報発信基地「RED HILL(レッドヒル)1967」の整備を進めています。本施設は、発注者をはじめとした関係者、さらには一般の方々にGIKENの機械や工法、構造物などの「実物」を見てもらうことによって、圧入原理の優位性を実感してもらうことを目的とするものです。

RED HILL 1967は、最新の杭圧入引抜機「サイレントパイラー®」や「インプラント工法®」による各種構造物の実物を展示する世界初の「実証展示場」(下図①)、世界の杭打ち機や歴代の圧入機などを展示する「創造館(世界杭打機ミュージアム)」(②)、研究施設と圧入技術の発展史の展示スペースを備えた「研究棟」(③)、当社工場の中で国内最大の「高知第三工場(完成済)」(④)の4構成となっています。敷地面積は36,000m2。実証展示場と創造館は年内、研究棟は2022年9月にオープンする予定です。

「百聞は一見に如かず」の通り、工法提案活動は言葉やCG、写真で説明するよりも実物を目で確かめてもらうことが効果的です。世界の建設関係者にはまず高知に足を運んでもらい、実物を確認いただきながら解説を受け、工法の優位性を心から納得、理解してもらいます。

RED HILL 1967での体験を通じて世界中から訪れた人びとに圧入技術の「伝道師」となってもらうことで、工法革命がグローバルに推進されることを期待しています。

施設全体イメージ

■「RED HILL 1967」各施設の概要

【①実証展示場】敷地面積:約4,600 m2
「サイレントパイラー」や仮設レス施工を実現する「GRB®システム」、それらを用いた「インプラント工法」による新しい構造物を展示する画期的な施設です。中でも、気象災害が顕在化する中で河川堤防のあらゆる破堤要因に粘り強く耐える「インプラントロック堤防」や、硬質地盤、鉄道近接、空頭制限下など多様な現場条件に対応する工法モデルを実際のスケールで再現したものは圧巻です。

インプラントロック堤防を実寸で再現

鉄道近接施工

【②創造館(世界杭打機ミュージアム)】建築面積:約2,400 m2
高知本社内にある「世界杭打ち機博物館」を拡充した倉庫施設です。機械遺産に認定された「サイレントパイラー」1 号機をはじめ、当グループが誇る歴代の発明・開発品、原理を異にする世界の杭打ち機などの実機を計50台展示する予定です。圧入機の進化の歴史や施工原理の違いをパネルや動画を用いて解説します。

施設建物は、主要部材に鋼矢板、基礎に拘束地盤免震を採用した従来の建築基準を打破する新しい構造で整備を進めています。

創造館の完成イメージ

※拘束地盤免震
鋼矢板の連続圧入により建物の基礎となる地盤を囲い締め切ることで、軟弱地盤や液状化による側方流動を抑止して、建物の沈下を抑えつつ地震動を吸収する技術

世界杭打機ミュージアムイメージ

【③研究棟】建築面積:約900 m2

各種実証試験のための研究室を設けるほか、来場者に圧入原理や圧入技術の過去、現在、未来について分かりやすく解説するシアタ―や展示スペースも設置する予定です。施設建物は創造館と同じく主要部材に鋼矢板を活用しますが、同館とは異なるまったく新しい建築構造を計画しています。

研究棟の計画イメージ

【④高知第三工場(2019 年に完成済)】建築面積:約3,500 m2

国内最大の工場で、グローバル展開に向けた製品開発を加速させる拠点として整備されました。近年主力としている大型製品の開発・試作・検証に対応しています。日本で初めて、鋼管杭回転切削圧入工法「ジャイロプレス工法®」を建築物の基礎杭の施工に採用し、鋼管54 本(杭長15~15.8m)を圧入しています。

鋼管杭を基礎にした高知第三工場

■「RED HILL 1967」整備の背景

当社会長の北村精男の想いから始まった「圧入原理の優位性を高知から世界に発信する」プロジェクトの一環で計画されました。これまでも当社は高知本社に「世界杭打ち機博物館」や「津波シミュレータ」、機械式地下駐車場「エコパーク」、可搬式駐輪システム「モバイルエコサイクル」など様々な施設を整備し、国内外問わず多くの方々をお迎えしてきました。しかし、本社の敷地では増設が厳しくなり、赤岡町に施設を新設する運びとなりました。

赤岡町は技研グループ創業者である北村会長の生誕地です。圧入原理の発見者を生んだ地から、世界に「圧入原理の優位性」を発信していきます。施設名は赤岡の地名と当社の創業年にちなんでいます。

■今後の展望

当グループと同様、非合理的な建設業界に歯がゆさを感じ、最新科学に基づいた機械や工法、構造物を追求している方々は世界中にいます。そうした同志がRED HILL 1967 を訪れて圧入原理の優位性とその歴史に共感し、建設の未来を共に切り拓いてくれることを期待しています。また、圧入原理の優位性や当社の独自工法について、理屈は理解できても実際に見ないと納得できない方もいらっしゃるでしょう。そうした方々にも訪れてもらい、ご自分の目で確かめていただきたいと考えています。

今後は完成した施設から順次オープンさせ、新型コロナウイルスの感染状況を見極めながら視察者を受け入れていく方針です。詳細については随時情報を発信していきます。

■施設概要

所在地    : 〒781-5310 高知県香南市赤岡町大東2246番地3
建物概要 : 敷地面積 36,000m2
投資規模 : 16億3,700万円 (高知第三工場を除く)

■アクセス
・高知本社から車で約30分
・高知龍馬空港から車で約10分
・最寄り駅:土佐くろしお鉄道 ごめん・なはり線「あかおか駅」

■見学に関するお問い合わせ先
株式会社技研製作所 総務部 総務課
高知県高知市布師田3948 番地1
TEL:088-846-2933(平日8:00~17:00)


■技研グループ概要
「圧入原理」を世界に先駆け実用化した杭圧入引抜機「サイレントパイラー」を製造開発し、その優位性を生かしたソリューションを提案・実践しています。無振動・無騒音、省スペース・仮設レス、地震や津波、洪水に耐える粘り強いインフラの急速構築――。圧入技術が提供するオンリーワンの価値は、世界の建設課題の解決や国土防災に貢献しており、採用実績は40以上の国と地域に広がっています。


【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社技研製作所 経営戦略部
高知本社/高知県高知市布師田3948番地1
TEL:088-846-6783(平日8:00~17:00) 広報担当:林
東京本社/東京都江東区有明3丁目7番18号 有明セントラルタワー16階
TEL:080-3712-7614 広報担当:吉野

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