国連機関が圧入工法を「STePP」に登録

UNIDO東京事務所が登録。サステナブル技術として世界に発信

2020.10.16 ニュースリリース

株式会社技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長:北村精男)の杭圧入引抜機「サイレントパイラー」による圧入工法が、国際連合工業開発機関(UNIDO)※東京投資・技術移転促進事務所が運営する「STePP」(サステナブル技術普及プラットフォーム)に登録されました。無振動、無騒音をはじめとした多様な優位性、独自性が評価されたもので、国連が定めた持続可能な開発目標(SDGs)の9「産業と技術革新の基盤をつくろう」と11「住み続けられるまちづくりを」に貢献する技術としても紹介されています。

STePPは開発途上国・新興国の持続的な産業開発に資する日本の優れた技術を紹介するプラットフォームです。圧入工法は環境関連技術の分野で登録されました。STePPに登録されると、同事務所のウェブサイトや技術展示会などを通じて国内外に広く技術が発信されます。サステナブル技術を求める行政、企業とのビジネスマッチングを通じ、圧入技術のさらなる認知、普及拡大が期待できます。

※国連の専門機関の一つで、開発途上国や市場経済移行国において包括的で持続可能な産業開発を促進し、経済発展を支援する機関です。現在の加盟国は170か国。

STePPのURL:http://www.unido.or.jp/en/activities/technology_transfer/technology_db/
STePPでの圧入工法の紹介:http://www.unido.or.jp/en/technology_db/7436/

STePPへの登録確認証

■STePP(サステナブル技術普及プラットフォーム)
ウェブサイトにて登録技術の概要やアピールポイント、途上国における適用可能性を英語で紹介しています。サイトには140か国以上からアクセスがあり、実際にSTePPを通じて登録技術が開発途上国・新興国に採用された事例もあります。

■登録基準
登録の基準は「開発途上国・新興国の産業開発に資する優れた技術」としており、以下の5つの技術的基準及び当該企業の事業姿勢等を基に判断しています。
・開発途上国・新興国での適用可能性
・競合技術に対する比較優位性
・UNIDOが担う産業開発の役割との整合性
・当該技術を適用した場合の持続可能性への貢献
・技術的成熟度

■圧入工法の主なアピールポイント
・無公害
無振動、無騒音で建設公害を生じさせません。住宅街での夜間施工も可能です。
・仮設レス、工費、工期の縮減
サイレントパイラーとすべての関連機器は施工済みの杭上を自走し、その上で全圧入工程を完結するため作業用仮設工事を必要としません(GRBシステム)。工費、工期を大幅に縮減できます。
・省スペース、経済性、利便性
機械はコンパクトなため、狭隘地や頭上制限のある現場でも施工できます。省スペースで施工可能なことから、生活道路などの通行止めを回避できます。
・安全性
原理上転倒の恐れがありません。
・高精度
高い施工精度を誇ります。また、地中深く打ち込んだ杭は地震や津波、洪水に耐える粘り強さと高い支持力を有します(インプラント構造)。

Press-in Principle
(圧入原理)

Gyropress Method
(ジャイロプレス工法)

■SDGsへの貢献
目標の9「産業と技術革新の基盤をつくろう」と11「住み続けられるまちづくりを」は、強靭なインフラの構築や環境に配慮した技術、産業プロセスの導入拡大を通じた持続可能な開発を目指しています。

自然災害に粘り強く耐え、地滑りやがけ崩れを未然に防ぐインプラント構造Ⓡは、国内外で広く採用されており、世界中で国土強靭化に役立っています。また、GRBシステムは作業用仮設工事を不要とすることで建設におけるCO削減を実現しています。圧入技術を用いて当社の使命「工法革命」を世界で推し進めていくことが、SDGsへの貢献にもつながっています。

■途上国における適用可能性
開発途上国・新興国では都市化に伴って今後、無公害、省スペースなどの優位性を持つ圧入工法の採用が拡大していくと予想されます。また、“仮設レス施工”を可能とするGRBシステムや激甚化する自然災害に粘り強く耐えるインプラント構造もさらなる普及を見込んでいます。その中で、圧入技術は世界の建設をあるべき姿に導く合理的ソリューションとして持続的な発展に寄与していくと確信しています。

■途上国における圧入技術の採用案件(一部抜粋)
・バングラデシュ・首都ダッカ :カチプール橋、メグナ橋、グムティ橋基礎工事(2017年)
・ミャンマー・カチン州、チン州 :道路建設機材整備工事および機材供与(2017年)
・エジプト・首都カイロ :カイロ大学小児病院施設基礎工事(2019年)
・セネガル・首都ダカール :ダカール港第三埠頭改修(継続中)

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社 技研製作所 広報担当(林)
高知本社/高知県高知市布師田3948番地1
TEL:088-846-6783(平日8:00~17:00)

印刷用PDFはこちら
GKN20NW021JA