米NYの運河護岸改修にインプラント工法®

注目度の高いゴワヌス運河で工事。圧入技術の知名度向上に期待

2020.9.25 ニュースリリース

株式会社技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長:北村精男)が製造販売する杭圧入引抜機「サイレントパイラー」によるインプラント工法が、米ニューヨーク市のゴワヌス運河の護岸改修工事に採用され、工事が進んでいます。本案件は、グループ会社のGiken America Corporation(本社:ニューヨーク市、社長:アンソニー・バートラムス/以下、技研アメリカ)がエンジニアリング企業として設計会社、元請業者に提案し、採用に至ったものです。
ゴワヌス運河は「全米で最も汚染された運河の一つ」と言われており、護岸の老朽化も深刻化しています。現地では多くの建設コンサルタントが河川再生事業の一環で土壌や水質、護岸の健全度を調査しており、建設関係者や地元住民の関心を集めています。注目度の高い運河において実際の施工を通じてインプラント工法の優位性をアピールすることで、圧入技術の認知度向上と採用拡大が進むことを期待しています。

■運河と工事の概要
ゴワヌス運河は100年以上前に築造されましたが、現在に至るまで補修されていない護岸もあり、木杭の腐食やコンクリートのたわみによる崩落や破損が近年相次いでいます。また運河沿いは工場が建ち並ぶ工業地区。運河は工場の汚染水が流入するなどして水質汚染が進んでいます。
インプラント工法による工区は260m。既存護岸の前面に、サイレントパイラーF401-1400による単独圧入でZ形鋼矢板(長さ15.7~20.9m)を380枚圧入し、新しい遮水壁護岸を構築します。この護岸には工場側から河川への汚染水の流入を防ぎ、水質汚染を食い止める効果もあります。

■採用理由
工場群は運河のすぐそばに建ち並んでいることから振動、騒音対策が求められていました。
発注者は2018年、工事が周辺環境に及ぼす影響を調査するため別工区で試験施工を行い、打撃、振動式の杭打ち機による工法と圧入機によるインプラント工法を比較しました。その結果、インプラント工法は無振動、無騒音の特長に加え、地盤や周辺構造物への影響を最小限に抑えられる優位性が認められ、採用につながりました。施工精度の高さも採用を後押ししました。

■今後の期待
2.9㎞に及ぶ改修対象区間では今後もインプラント工法の採用が見込まれています。また、現在は改修対象となっていない護岸でも今後、改修事業が進められる見通しです。これからも技研アメリカを通じて工法採用を実現していくことで、インプラント工法の優位性を現地で継続的にPRできることを期待しています。

事業概要

工事名Fulton Municipal Works Former MGP Site (MGP: Manufactured Gas Plant)
(フルトン ミュニシパル ワークス フォーマー MGP サイト)
工事場所Brooklyn, New York (ニューヨーク市ブルックリン区)
発注者National Grid plc (ナショナル・グリッド)
元請業者Posillico Inc.(ポシリコ社)
施工者Posillico Inc.(ポシリコ社)
使用機材サイレントパイラー® F401-1400
(技研アメリカがレンタル提供)
杭材型式・寸法Z形鋼矢板 AZ46-700N, L=15.7m、20.9m
190ペア(380枚)
圧入工工期2020年3月から9月
(分割施工)

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社 技研製作所 広報担当
高知本社/高知県高知市布師田3948番地1
TEL:088-846-6783(平日8001700

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GKN20NW019JA