株式会社技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長:北村精男)は、ミャンマー連邦共和国向け政府開発援助(ODA)の機材調達案件において、同国政府に対し油圧式杭圧入引抜機「サイレントパイラーF111」と、同圧入機へ杭材を搬送して建て込みを行うシステム機器「GRBシステム ※下図参照」の機材提供を行います。
機材調達案件は、ODAの無償資金協力の枠組みのひとつで、技術協力プロジェクト等で、相手国政府からの要請に基づき必要な機材を調達し提供する援助手法です。今回の案件では、ミャンマー政府が主要道路の整備を進めるなか、頻発する豪雨による道路の崩壊対策として鋼矢板連続壁による道路補強を検討。①硬質な地盤や岩盤層への杭施工が行えること、②狭あいな場所でも交通規制をかけずに施工が行えること、③周辺環境に影響を与えず安全な運転操作が行えること等の条件を満たすサイレントパイラーが選定されたものです。
ミャンマー建設省からの強い要請で提供が実現したサイレントパイラーは、向こう3カ年は同国チン州の道路災害復旧工事で使用され、その後はミャンマー全土での運用が予定されています。直営の施工部隊を有している同省では、今後の運用を見据えエンジニアへの機械の使用方法や圧入工法の優位性への理解を図る講習を計画しています。また、各地域で同機を必要とする工事箇所の選定も進んでおり、今後複数台の投入も期待されます。
2017年1月の機械出荷に先立ち、6月30日には、同建設省道路局の担当者が当社高知本社を表敬訪問。当社工場や高知県沿岸部で進むインプラント堤防の整備現場の見学を行い、圧入システムの優位性を再確認いただきました。当社では、長期ビジョンとして海外での売上比率を全体の7割とする目標を掲げており、今後も建設の構想段階から参画してインプラント工法をグローバルに普及拡大させる戦略的なビジネス展開を進めていきます。