国土交通省「宇宙建設革新プロジェクト」における 技術研究開発(R&D)契約の継続が決定しました。

2023.4.20 お知らせ

株式会社技研製作所は政府「宇宙開発利用加速化戦略プログラム」(スターダストプログラム)の一環である「宇宙無人建設革新技術開発推進事業1」(主務:国土交通省、文部科学省と連携)で、2022年度の取り組みが評価され「技術研究開発(R&D)2」を2023年度も継続することが決定しました。

当社の杭圧入引抜機「サイレントパイラー」や回転切削圧入機「ジャイロパイラー」は他の杭打ち機と異なり、地盤に打ち込んだ杭をつかみ、その引き抜かれまいとする抵抗力(反力)を利用して次の杭を打つことができるため、機械重量で機体を安定させる必要がなく、原理上、無重力空間でも施工できます。

当社は2021年度に当プロジェクトに採択され、2022年度、月面での建設活動を想定した「回転切削圧入の施工データを利用した、月面建設の合理的な設計施工プロセスの提案と評価」について具体的な研究開発フェーズに移行しました。

R&Dフェーズでは圧入技術が月面で活躍する未来を目指し、圧入施工データを利用して設計施工を合理化する技術の確立と月面での適用性を確保する研究に取り組んでいます。最長2025年度までの契約期間で検証を進めています。

※1過去のニュースリリース(GKN21NW016JA)もご覧ください。
※2過去のニュースリリース(GKN22NW011JA)もご覧ください。

■2022年度に行った取り組み

①小口径杭を用いた回転切削圧入および圧入機による簡易的載荷試験
②圧入施工データを用いた地盤情報・支持力推定法の開発と検証
③簡易的載荷試験の結果のみから地盤情報を推定する解析手法の準備
④圧入工法で月面に建設する構造物の想定

■2023年度の取り組み概要

①施工時の荷重上限が支持力推定結果に与える影響を特定するための月面想定地盤(密な砂)での実大実験の実施
②施工データ利用技術(地盤推定・支持力推定)の月面模擬砂への適用性を確認するための模型実験の実施
③載荷試験結果から地盤条件を推定するための数値解析の妥当性向上と逆解析対象の特定
④施工時に杭体に発生する熱についての既往研究の調査と検討手法の決定
⑤圧入工法で月面に建設する構造物の具体例の絞り込みと月面の地形を考慮した構造形式の検討

※提供:国土交通省