ドイツの防災事業でGRBシステムが活躍中

2017.4.21 お知らせ

ドイツのマクデブルク市でのエルベ川堤防補強工事で当社GRBシステムが活躍しています。

2013年に中央ヨーロッパは、同年世界最大の経済的損害となった大洪水に見舞われました。氾濫した河川の一つに、チェコを源流にドイツを縦断して北海に注ぎ込むエルベ川(全長1,165km)があります。その中流域に位置するマクデブルク市(ザクセン=アンハルト州の州都)で、遮水矢板を圧入する堤防補強工事が行われています。

当工事は、U形鋼矢板(GU14N、600mm幅, 6.5m長)を堤体に圧入し、遮水性能を高めると共に嵩上げして、堤防の防災機能を向上させることが目的です。そのため、脆い既存堤防を崩さずに補強できる圧入工法が採用されました。圧入工区は総延長4.2kmで、そのうち2.4kmは現地ユーザーのHermann Koth(ヘルマン コート)社が担当しますが、難易度の高い1.8km(U形鋼矢板3,000枚相当)は当社のグループ企業であるGIKEN EUROPE(ギケン ヨーロッパ)が施工します。

GIKEN EUROPEが担当する区間には堤防の両脇に伐採できない樹木があり、大型クレーン等が侵入困難という制約条件が加わっているため、全ての難題を解決して目的を達成できる工法は、GIKENグループのGRBシステム(反力を基調にしたシステム工法)でした。現在、周辺環境に影響を与えることなく、次の水害からマクデブルク市民を守る堤防へと機能強化が図られています。

当社は今後も、世界各都市における防災減災やインフラ整備に貢献すべく、更なる工法普及に努めてまいります。

【基本情報】
工事名:エルベ川堤防補強工事
工事目的:堤防補強および嵩上げ
施工場所:ドイツ連邦共和国 ザクセン=アンハルト州 マクデブルク市
施工期間:2017年3月13日~8月(予定)
使用機械:サイレントパイラー ECO700S(単独圧入仕様)、クランプクレーン CB2-5、パイルランナー TB3
矢板型式・寸法:GU14N 600mm幅 L=6.5m