能登半島を中心に最大震度7を観測した大規模災害から2年が経過しました。復興の途上では豪雨被害などの逆境もありましたが、現在、インフラ再整備に向けた本復旧工事が本格化しています。交通・物流ネットワークに甚大な影響が生じた中、株式会社技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長 CEO:大平厚)の鋼管杭回転切削圧入工法「ジャイロプレス工法™」を活用した港湾・道路の復旧工事が拡大し現場で高い評価を得ています。
当社グループは地震直後、石川県金沢市に「能登復興支援室」を設置し、「のと里山海道」の車線拡幅工事をはじめ多くの緊急復旧工事に携わりました。昨年3月からは工事計画や進捗管理を担う技術者を加え、現地体制をさらに強化しています。
こうした取り組みにより、地域産業の復興に不可欠な道路復旧や港湾・漁港の再整備で「ジャイロプレス工法™」および「GRBシステム™」の採用が急増。応急復旧後の船舶航行や道路交通に影響を与えず、高い生産性と効率的な施工を実現しています。
当社グループは防災・災害復旧を最重要の使命と位置づけており、激甚化する自然災害に対応するため、開発力・施工力の強化を継続し一日も早い復興と安心・安全な街づくりの実現に貢献してまいります。

「ジャイロプレス工法™」「GRB システム™」による小木港の岸壁復旧工事
■港湾機能の回復
能登半島地震では、多くの漁港・港湾で最大4m 超の地盤隆起が発生し、水深不足による操業困難が広範囲で生じました。また、地震動による液状化で沈下・変状・損壊した漁港・港湾設備も多くみられます。能登半島は古くから港町として栄えており、港湾機能の早期回復は地域経済の復興に欠かせない要素となっています。
【七尾港の岸壁改修工事】
物流と観光の両面を支えてきた重要港湾の七尾港(石川県七尾市)では、地震動で倒壊した防潮堤を鋼管杭により新たに構築しました。天候、潮位等の影響を受けやすい海上施工に加え、施工ヤードも狭く、なおかつ捨石マウンドを打ち貫く必要がありました。2025年8月から約2カ月工事を行い、鋼管杭67本を圧入。杭間に小口径杭も設置し、万が一津波が到来しても耐えうる構造となっています。


(株)戸田組からの提供データをもとに株式会社技研製作所作成
【小木港の岸壁改修工事】
「日本三大イカ釣り漁港」として有名な小木港(石川県能登町)でも、同様に既存の岸壁の前面に鋼管杭で新たな岸壁を新設しました。大型漁船の航行を妨げないようクレーン付きの大型台船は使用せず、また、2期施工に分けることで港湾機能の確保に努めました。2025 年6 月と11 月からの計5カ月で全長120m(総本数111本)を施工。現場見学会には多くの自治体、建設関係者が参加し、今後の工法採用、普及に向けて大きな弾みとなりました。


五洋建設(株)からの提供データをもとに株式会社技研製作所作成
■盛土の大規模崩壊による道路の寸断
今回の地震では、山間部を走る多くの道路が盛土の大規模な崩壊により寸断され、集落の孤立を招く事態に陥りました。このため、脆弱な道路構造を見直し、路肩の拡張や地すべりを抑える対策工事が進められています。特に整備を急いでいるのが、石川県の南北に走る大動脈「のと里山海道」と富山県西部と能登半島を結ぶ延長約100㎞の高規格幹線道路「能越自動車道」です。
【能越自動車道 のと三井IC―のと里山空港IC 間】
盛土崩壊現場復旧のため、2025 年8 月から約3 カ月かけて地すべり抑止効果のある土留め壁を築き上げました。片側交互通行を維持するため、資機材の搬入路・資材ヤードを最小限に留め、鋼管杭32本の設置を終えました。


三井住友建設(株)からの提供データをもとに株式会社技研製作所作成
【のと里山海道 横田IC―越の原IC 間】
のと里山海道 横田IC―越の原IC 間では、2025年10月~11月にかけて大規模崩落箇所の災害復旧のための整備に伴い、地すべりを防ぐための抑止杭の設置を完了させています。こちらの工事には専用のアタッチメントを使った飛び杭施工を実施。杭の設置場所が斜面で起伏も大きな場所でしたが、2m間隔で20本の圧入を完遂しています。


■圧入工事案件の増加

「ジャイロプレス工法™」の北陸信越地方採用見込み件数
特に震災の影響が大きかった能登半島の中部から先端にかけては、道路や港湾などの基盤整備が遅れており、道路の復旧や護岸改修に欠かせない圧入工法の需要は今後さらに高まると見込まれます。北陸信越地方全体で採用された「ジャイロプレス工法™」の件数は、前期(2024年9月~2025年8月)は6件でしたが、今期(2025年9月~2026年8月)はその5倍近い29件を見込んでいます。さらに来期(2026年9月~2027年8月)についても、現時点ですでに 30件を超える見通しです。こうした動きは圧入機ユーザーを含めた圧入業界全体に共通しており、本格的なインフラ再建フェーズへ移行しつつあることを示しています。
■技研グループ概要
「圧入原理」を世界に先駆け実用化した杭圧入引抜機「サイレントパイラー™」を製造販売し、その優位性を生かしたソリューションを提案・実践しています。無振動・無騒音、省スペース・仮設レス、地震や津波、洪水に耐える粘り強いインフラの急速構築――。圧入技術が提供するオンリーワンの価値は、世界の建設課題の解決や国土防災に貢献しており、採用実績は40 以上の国と地域に広がっています。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社技研製作所 広報担当:安河内
高知本社/高知県高知市布師田3948 番地1
TEL:088-846-6783(平日8:00~17:00)
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