圧入施工の大敵は、圧入力の地盤伝達によって生じる「圧入杭閉塞」と「圧力球根」です。これらは地中に伝達される力の大きさに比例して増大し、施工能率を大きく低下させます。スマートパイラーⓇはチャック上下のスピードと応答性を飛躍的に高めることで、この問題の原理的な解決を果たしました。最大スピードでの圧入動作から、瞬時に引抜きに転じる打抜動作を高速かつ自動で繰り返すことで、圧入杭閉塞と圧力球根の発生を抑制し、小さな圧入力のまま杭を貫入するスマートな圧入施工を実現します。

動画
開発コンセプト
「圧入杭閉塞」「圧力球根」の発生を抑制

スマートパイラーSX1の主な特長
1.高速化
打抜動作の高速化に加え、チャック開閉、リーダーマスト前後・旋回、クランプ開閉などの基本動作を高速化し、かつ応答性を向上させています。優れた操作性と俊敏な反応でオペレータのイメージ通りに作動し、圧入サイクルを最短化します。

2.軽量化
スマートパイラーⓇ SX1の本体質量は3850kg。サイレントパイラーⓇFシリーズの耐久性を有した当社製品史上最軽量※の圧入機です。パワーユニット、反力架台、周辺機器も含め、15t車1台で現場に駆けつけ、圧入作業を迅速に開始できます。現場で用いるクレーンも小型のもので対応できます。
※U形鋼矢板400mm幅対応機内

3.自動化
圧入時の高速かつ最適化された自動運転に加え、オペレータの熟練度合によって操作時間に差の出る自走の基本動作(本体上昇~サドル前進~クランプ左右入れ替え)がワンタッチで行えます。
優れた自動化技術により最適作業を再現し、オペレータの負担を軽減します。

4.施工性の向上
フルターン機構搭載
リーダーマスト/サドルを180度、いずれの方向にも旋回できます。コーナー自走時にサドルを回転させることで、完成杭とクランプの干渉を解消し、完成杭を切断することなく施工できます。リーダーマスト/サドルの回転は自動で行うことができ、リーダーマストを旋回させることで、コーナー施工時に反力用に打った杭の引抜きが吊り移動することなく可能になります。
新開発のキャッチアームを採用
新開発のキャッチアームをガイドにして鋼矢板を建込むことができるため、セッターの安全性向上と省力化が図れます。

液晶型多機能モニターを新採用
視認性の高い液晶モニターにより、オペレータが杭の先端に注力できる最適な情報を提供します。自動運転のパラメータ設定を行う際は、拡大された画面で現在の設定値が確認できます。

パラメータ設定時

圧入施工時
製品仕様の詳細は、カタログをご覧ください。